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強酸液と鬼ごっことエジプト遺跡の呪いの話

 

お題「ずっと覚えている夢」

 

それは小学生の頃の話です。

私は校舎内を走っていました。
走っていたという表現には語弊があるかもしれません。

私は逃げていました。
本当に全力で必死に逃げていたのです。

それは黒い特殊部隊のような格好をしていました。
そんな格好をした大人が沢山います。

私はその黒い人たちから逃げているのです。

逃げているのは私だけではありません。
他にも大勢の小学生が黒い人から逃げています。

私はやっとの思いで、近くの教室へ逃げ込みます。

窓の外を見ると、校庭が見えました。
そこで初めて、私は2階にいることに気がついたのです。

校庭にも沢山の小学生がいて、それと同じくらい沢山の黒い人もいました。

黒い人たちは武器を持っているように見えますが、武器を使う様子はありません。
全員が全員、走って子供追いかけ、追いつくとそれこそ鬼ごっこのように子供の体へ手を触れています。

そこで私は恐ろしいものを目にするのです。

黒い人に触れられた子供は、酸の液を浴びたようにドロドロに溶けていくのです。
それは見ているうちに、煙と泡を出して、体も服も全て溶けていくのです。

私は恐ろしいと思う反面、怖いとは感じていませんでした。
溶かされている子供は友人でも同級生でもなかったこともあるかもしれません。

校庭にいる子供は次々と黒い人に追いつかれ、身体に触れられてドロドロに溶かされていきます。

私はそれを2階の無人の教室からただ眺めていることしかできません。
特に助けたいとか、そういった感情は芽生えませんでした。

強いて思ったことをあげるとすると、どうやって小学校の外に逃げれば良いか、そのルートをずっと考えていました。

しばらくすると、廊下に誰かが走る音がします。

ここにも黒い人がやってきたのでしょう。
私は音がする反対方向のドアを開き、また廊下へと出ました。
音のする方を振り返ると、案の定、黒い人とそれに追われる子供がいます。

私は一目散に走り出しました。
幸い、後ろの子供との距離もまだ数メールはあります。
このまま、逃げ切れる。そう思いました。

しかし、私はすぐに走るのに疲れて、近くのトイレに逃げ込みます。

トイレは小学校にある一般的なトイレです。
鏡がある手洗いがあり、個室がいくつか並ぶ、そんなトイレです。

私がトイレの入り口の扉を閉めると、走る音がしなくなりました。

私は自然とトイレ掃除道具のある扉を開き、バケツを取り出しました。
そして、バケツに水を溜めていきます。

水が溜まり終わると同時にトイレの入り口がゆっくりと開くのです。

そこには黒い人の姿はなく、追われていた子供の姿がありました。

子供はゆっくりと私に近づいてきます。
私は反射的にバケツの水を頭から被りました。

子供は私の背中に触れてきました。

子供の手が私の背中に触れると同時に肉の焼ける様な、ジューという大きな音がします。それと同時に煙と熱気が背中から立ち込めるを感じました。

まるで焼きゴテを背中に当てられるような感覚です。

私は子供を突き飛ばしました。

そして、近くの蛇口に取り付けられたホースを見つけると、蛇口を全開にしてホースの水を子供に噴射しました。

勢いよく水を全身に浴びる子供はうめき声を上げながら、全身から煙を出していきます。今度は水の蒸発するような激しい音が聞こえます。

数秒水を噴射させ、子供に浴びせ続けると、私に触れきた子供は跡形もなく消えてしまいました。

私は蛇口を閉めると、少しだけ安堵しました。
自分でも驚くほどに興奮していた様です。まるで持久走を走った後のような疲労感を感じました。

すると先ほど子供に触られた背中がヒリヒリしていることに気付くのです。

私は正面にあった鏡で自分の背中を見てみます。

背中は手の形に服が焼け焦げており、背中の肌も赤くなっていました。熱湯を浴びた後の火傷の様に腫れています。

そこで私は思うのです。
咄嗟に水を浴びてなかったら、私は背中から溶けていたことだろうと。

私はそこでこのトイレの隣が階段であり、階段を降りた先から校庭へは目と鼻の先であることを思い出します。

私は背中のヒリヒリとした痛みに耐えつつ、トイレを後にしました。

廊下に出ると黒い人も他の誰もいません。
私は階段を下ると、そのまま校庭へ向かいました。

校庭では数は減っていますが、子供が黒い人から逃げています。

私はなんとなく、校庭の中心部へ走り出します。

するといきなり、校庭と外の出入り口から黒いリムジンが爆速で突っ込んできました。

黒いリムジンは私の近くでドリフトをして停止します。

そしてリムジンの扉が開きます。

 

すると場面は小学校から謎の遺跡の中へ移ります。

まるで、エジプトの古代遺跡、ピラミッドの内部の様な空間です。
周りは石やレンガ、土で固められ、灯火によって明かりが確保されています。

目の前には古代エジプトっぽい黒髪の女性がいます。
なんとなくイメージするクレオパトラっぽい人です。

その人がおもむろに話し出します。

「呪いは広がります。誰がそれを止めるのでしょう?」

 

そう言いわると、遺跡は崩れていくのでした。

気づくと私はまた、校舎の2階の無人の教室にいます。

そして校庭を見ていると、また黒いリムジンが爆速で外から入ってきます。

そして先ほどと同じ場所にドリフトで停止するのです。

違うのは私が校庭にいないことだけです。

黒いリムジンが停止すると、扉が開きます。そしてリムジンの中から人が降りてきます。
そう、降りてきたのは先ほど登場した黒髪のクレオパトラっぽい人でした。

そして、その人は教室の窓から校庭を見る私の方を見上げるのでした。

終わりに

これで終わりです。すごい昔に見た夢ですが、意味不明なのと妙に印象的なシーンが多いからか、いまだに忘れることはできません。

私はこの夢をエジプト遺跡の呪いの夢と呼んでいます。

当時リアル鬼ごっこが妙に流行っていた気がします。そしては世界ふしぎ発見!を我が家ではよく見ており、時折エジプトのピラミッド特集をしていた気もします。

きっとそんなところがこの夢に影響していたのでしょうね。

もし、夢分析が得意な方がいれば、ぜひこの夢の分析をお願いします。

最後までご拝読頂きありがとうございます。

それではまた、どこかで!